奨学金の申請で学校での成績や家計状況と同様に大切になってくるのが,「志望理由書」や「作文」です。
提出書類の中でも,自分の言葉でアピールすることができる唯一の書類であり,書類選考の大きなカギを握るポイントになってきます。
私自身も志望理由書については,推敲に推敲を重ねて作成しました。志望理由書については,一つ作成することで,複数の奨学金に流用することができるため,最初は面倒ですがしっかりと書いていきましょう。
この記事では,奨学金の志望理由書の構成や注意点を解説し,例文を示していきます。各々の奨学金の型に合わせて参考にしてみてください。
志望理由書の基本構成
以下の4つの流れに沿って書くと,自然で読みやすい文章になります。①と②に関しては複合的になるので,無理にかき分ける必要はないです。
①[現状・志望動機]なぜ奨学金を希望するのか
- 経済状況や家庭環境など,奨学金が必要となる理由を具体的に記述
- 自分の努力や計画にも触れることで印象が良くなる
奨学金が必要となる理由はなるべく具体的に書きましょう。リアルな状況を伝えることで,審査員の理解が深まります。
②[目標]大学での専攻内容・将来の計画
- 現在の専攻内容,興味を持ったきっかけ
- 将来のビジョンや社会貢献の意識について
- 日々努力していること
- 小さな目標や大きな目標
このパートは人それぞれ書き方があると思いますが,ポイントとしては計画的に書かれていることです。例えば,将来多くの人を救う薬を作りたいとしましょう。その時,どんな病気を治したいか,現状の課題は何か,そのためにしている努力は何かなど,自分の目標に対する具体的な見通しを立てて記述しましょう。そうすることによって,この人は頑張って目標を達成しそうだなという印象を持たれます。
③[活用]奨学金をどのように活用するか
- 学費や教材費,資格取得のための資金といった具体的な使い道を記述
活用のパートでは,奨学金を具体的にどのように使うかを書きましょう。その時重要なのは,そこに奨学金を使うことによってどのような効果が得られるのかです。
例えば,学費や生活費に奨学金を充てる場合,アルバイトの時間を減らし,資格試験の勉強や研究活動の時間を増やすといった具合です。
④[感謝や誓い]
- 奨学金をもらえた時の感謝を述べる
- 目標に対する邁進など,誠実な態度を示す
最後のパートでは,奨学金をもらったときには全力で頑張りますという意気込みや感謝を述べ,ポジティブかつ誠実な態度を示していきましょう。
書く時の注意点・ポイント
志望理由書を書くときの正解はありませんが,以下のポイントを意識しながら記述すると無難です。
- 事実と感情をバランスよく記述
- 過剰なアピールや硬すぎる表現を避ける
- 指定字数の9割以上を書く(超えないように注意)
- 文章が矛盾していないか,流れがわかりやすいかを確認
具体的な背景を書きつつ,自分は今後どうしたいかについても明言しましょう。
例文
以下が実際の例文です。皆さんの都合に合わせて参考にしてみてください。
私は現在,○○大学の教育学部で教育課程に在籍しています。私は中学時代から母子家庭であり,家計が厳しく,大学進学も難しい状況でした。私は,教員になる夢を叶えるため,一生懸命勉学に励み,大学進学しました。本奨学金を希望するのは,少しでも生活を安定させ,学業と資格取得に集中したいためです。私は将来,地域に根ざした小学校の教員になりたいと考えています。そのために,授業実践や教育実習に日々積極的に取り組んでいます。奨学金を通じてアルバイトの時間が減ることで,教材研究や授業実践の時間が増え,より良い教育者を目指していけると確信しています。奨学金をいただけた際には,感謝を忘れずに,私の目標に向かって邁進していきたいと考えています。
まとめ
奨学金の志望理由書は,あなたらしさを表現できる唯一の書類です。
これが正解という文章はありませんが,しっかりと推敲を重ね,納得のいく文章を作成しましょう。
今回はここまで!
それでは楽しい学生生活を!
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