「奨学金って結局は借金だし,あまり借りたくないなぁ」
そんな言葉をよく耳にすることがあります。実際,奨学金はれっきとした借金(貸与型の場合)であり,不要な借金は精神的にも経済的にもしないほうがいいに越したことはありません。
しかし,「奨学金はなんとなく怖いから」という理由で進学や学びをあきらめてしまうのはあまりおすすめしません。
今回は奨学金を借りることで生じるリスクやメリットについて,奨学金を10種類以上借りてきた私リンスの実体験も交えて簡単に説明していこうと思います。
「借金」としての奨学金:知っておきたいリスク
まずは奨学金を借りる際に生じる,現実的な側面を整理しましょう。ここでは,給付型の奨学金ではなく,返済義務のある貸与型奨学金について考えてみます。
奨学金を借りる以上,返済の義務があるという事実は変わりません。これは借金と同じです。
日本学生支援機構(JASSO)の第二種奨学金(有利子)で,月8万円を4年間借りた場合,総借入額は384万円になります。返済期間を15年とすれば,月々の返済は2~3万円ほどになります(利率により変動あり)。
この金額を基本給の中から返していくことは決して小さくない負担となります。
また,延滞してしまうと延滞金が発生する場合や,信用情報に影響するケースもあります。(奨学金を提供している機関による)
このような背景より,奨学金を「簡単に借りてしまう」のは非常に危険です。
しかし,だからと言って奨学金を頭ごなしに否定することもおすすめしません。
大事なのは,奨学金についてよく知り,よく考え,どのように活用していくかを入念に計画することです。ここでよく考えた結果,やっぱり借りないという選択をした場合も,なんとなく借りないという選択よりも有意義なもので,後の後悔が少ないです。
私は奨学金を借りてよかったと思います。
ここまで,奨学金にリスクについて簡単に紹介しました。正直なところ,私が奨学金を借りるときはそこまでよく考えていなかったというのがリアルなところです。
私は10種類以上の奨学金を借りてきましたが,借りた結果こう思っています。
「奨学金が無ければ,今の自分はなかった」
これは,当たり前といえば当たり前です。私は中学・高校時代,決して成績がいいわけでも人より優れた才能を持っていたわけでもありません。さらに,家庭も裕福ではなく,むしろ貧乏でした。それでも,奨学金を利用することで大学進学を実現することができ,専門知識を得ることで,就職活動にも自信を持てるようになりました。
大学に進学しなければ,知りえなかった人たち,挑戦できなかった機会がたくさんあります。
それをすべて含めて考えると,奨学金は「未来の自分に投資できる制度」だったのだと感じます。
「投資」としての奨学金:将来につながる可能性
奨学金に抱いている不安が大きいときは,少し視点を変えてみると考えがまとまるかもしれません。
- 大学で得られる学歴や専門知識,友人
- 将来の職業選択の幅の広がり
- 資格・留学・インターンなどの新しい経験
- 様々な経験から自分のやりたいことが定まってくる
こうしたものは,未来の収入や生き方の質に影響を与える大きな要素です。
そして,これらのものは今の時点で少し背伸びをしてでも得る価値がある投資だと思います。
もちろん返済はついて回りますし,すべてがうまくいくとは限りません。また,大学に進学することは必ずしも正解とは限りません。私は大学進学を進めているわけではありません。奨学金を借りないという選択はそれはそれで素晴らしい選択だと思います。
しかし,奨学金という制度を正しく理解し,自分にとって無理のない金額・計画で利用すればあなたの可能性を押し広げてくれる手段になる。これもまた事実です。
まとめ:奨学金について考えることが第一歩
奨学金をどのようにとらえるかは人それぞれです。そこに正解はありませんし,どうすればよかったかなどの未来は誰にもわかりません。
しかし,奨学金が何かをよく理解せず,考慮もしないのはもったいないです。
奨学金とは何かを正しく理解し,自分なりに納得のいく選択をすることが大切です。
奨学金は,使い方次第であなたの人生にとって強い味方になります。
このブログを通して,何かのきっかけを得られれば幸いです。
今回はここまで!
次回は奨学金のより詳細な説明を行いたいと思います。
それでは,豊かな学生生活を送りましょう!
コメント